37

35及び36に掲げるもののほか、慢性の経過をたどる好中球減少症

そのた、まんせいのけいかをたどるこうちゅうきゅうげんしょうしょう

Other congenital defects of neutrophil function

告示番 号11
疾病名9及び10に掲げるもののほか、慢性の経過をたどる好中球減少症
診断手引き、医療意見書等のダウンロードはこちら

概要

末梢血好中球絶対数が500/μL以下が2~3か月持続し、臨床的に易感染性を呈する疾患で、多くは乳児期後半から幼児期に発症する。血清中の抗好中球抗体は陽性であるが、検査法の感度によっては陰性の場合もある。ほとんどの症例で、抗好中球抗体の自然消失に伴い、好中球減少は軽快する良好な臨床経過をとる。

病因

好中球表面分子に対する自己抗体産生により、好中球の破壊亢進が認められ好中球減少となる。成熟好中球が発現している好中球特異抗原に対する抗体がほとんどであることから、骨髄像では桿状核好中球までは存在するが、分葉核好中球が著減する。

疫学

乳幼児期の自己免疫性好中球減少症は自然治癒する良好な自然経過をとることから、正確な発症頻度を算定することは不可能である。少なくとも慢性好中球減少が指摘され、詳細な検査が行われた症例の約70%に自己抗体が検出されている。

臨床症状

好中球減少に伴う易感染性を認め、上気道炎や中耳炎などの細菌感染症を反復する。約80%の症例で上気道炎、中耳炎や膿痂疹などの感染症を併発するが軽症のことが多い。しかし、入院治療を必要とする肺炎や敗血症などの重症感染症を合併する場合がある。

治療

重症感染症の合併頻度は低く、通常は感染症時の適切な抗生剤投与を行う。頻回に中耳炎などの細菌感染症を合併する場合にはST合剤などの投与が有効である。重症難治性感染症に対してはG-CSF投与が併用される。
:バージョン1.0
更新日
:2015年6月15日
文責
:日本免疫不全症研究会
「小児慢性特定疾病の対象疾患について」に戻る